「重度の知的障がいのある娘が安心して生活しやすいことだけを考えた家造り」
障がいの子の家(リフォーム)は、障害の子を持つ親しかわからない
*重度知的障がいの娘が直面する課題*
子供が小さい時は担いで家に運ぶことが出来ます。
子供が大きくなり自分自身も歳を取ると毎日の生活が大変になります。
特に、うちの娘は、令和3年に右目が失明、令和4年に左目も失明した為、
家の階段や廊下、そしてお風呂がすごく危険になりました。
そこで私の経験から、重度の知的障がいのある子が親が安心して、ずっと笑顔で生活できることを考えた家を提案させて頂きます!
「玄関入口」
玄関は、当初、建物の北側に計画していました。
そうなると廊下が必要になりメインのリビングまでの距離が長くなります。
その為、車から降りてすぐ玄関からリビングに入れるように建物の横に作りました!
「LDK」
LDKはわこちゃんが自由に歩き回れるように広く作りました。
そして、たくさんの太陽を浴びて健康に過ごせるように南面はすべてサッシにしました。
わこちゃん、ハイハイしてサッシのところで自分で立ち上がりベランダへ出ていきました。
今までの家ではなかった光景にすごくうれしく思いました。
ちょっとした事ですが変化が現れました。
「寝室」
わこちゃんとママの寝室はリビングの壁の裏側です(TVの左横が入り口)
以前の家は、廊下を歩いて階段を上り寝室へ行っていました。
リビングの隣に寝室を作ることによって、ママの家事とわこちゃんの世話の両立をしやすくしました。
また、寝室はわこちゃんが寝やすいように窓は少なくしました。
「洗面脱衣場」
寝室の別の扉を開けると洗面脱衣場に繋がっています。
これは、わこちゃんはおむつをしていますので、
いつ何時、すぐに対応できるように洗面脱衣場を寝室の隣に作りました。
そして、おむつの交換をしやすいように床面積も広くしました。
洗面脱衣場は、リビングからも出入りできます。
「お風呂(リクシル)」
お風呂は、数ある中のメーカーからいろいろ検討しました。
一番は、洗い場にこだわりました。
わこちゃんを洗うために座れるベンチがあることでした。
これも、今まではわこちゃんをカウンターに座らせて洗っていましたので、奥行きが浅く安定しませんでしたし、シャワー水栓などが邪魔で洗いにくかったです。
次は、浴槽です。開口の広い浴槽を選びました。
これは、私もリフォームの仕事をしているのですが、なかなかショールームで浴槽に入ることは無いのです。今回、自分で入ってみるとよくわかりました。
基本は健常者用に作ってありますので、重度の知的障がいの子でも入りやすいようにまたぐところが浅く開口の広いものを選びました。
「ベランダ」
当初は、庇のある所までがベランダで、あとは芝生のお庭にする予定でした。
ただ、そうすると、ベランダに階段を作る必要になり、これまた危険だと思いました。
わこちゃんが自由に安心して歩き回れるように庭の全部をベランダにしました。
夏は、バーベキューや子供の大好きなプールもできます。